日々紬

なんでもない日常を物語に。

【インタビューVol.2】猫ムス童話さん、あなたの書く理由を教えてください。

こんばんは、紬です。

 

今回も書き手さんのインタビューをお届けします。

 

ふとした思いつきで始まったこの企画、第一弾のマメさんの記事をたくさんの方に読んでいただけて嬉しかった……!

自分の勉強にもなって、なんだか幸福で贅沢な経験をさせてもらっている気分です。(笑)

 

第二弾は、猫ムス童話さん

Twitterで小説を発表されています。

限られた文字数のなかで描かれる豊かなストーリーと、心地よいリズムの文体によく引き込まれます。

 

今回もぶしつけなお願いにも関わらず、丁寧にインタビューに答えてくださいました。

どうぞお読みください。

 

*創作を始めたきっかけはなんですか?

子供の頃の漫画家になりたかったという気持ちが蘇ってきたんです。又創作をしようと思いました。

それでTwitterを始めて、140字小説というのを発見し、自分でも書いてみました。

 

*創作するうえで心がけていることはなんですか?

‐わたしは猫ムス童話さんの文体のリズムが特に好きなのですが、なにか意識していることがあれば教えてほしいです(紬)

特にはありません。

150字詰漢字練習帳というノートに手書きで下書きをし、脳内で音読します。そして自分のリズムに合った添削をしてるのかな…。

自分のリズムを作っているのは、今までに読んだ小説や漫画、聞いてきた歌の歌詞等だと思います。

*どんなときに「楽しい」「書いてて良かった」または「つらい」「もう書くのやめたい」と思いますか?

 

「楽しい」と思うのは、ズバリ、こうやってどなたかの企画に参加させていただいている時です!見ず知らずの方なのに、創作で交流できるって、奇跡みたいじゃないですか?

「書いてて良かった」と思うのは、やはりいいねやRTをしていただいたり、感想をいただいたりした時ですね!ほんとに嬉しい!

 

*書くのをやめたくなったことがある場合、どんなふうに気持ちを立て直しますか?

やめたいと思ったことはありませんが、書くことがなくなってしまうことはしょっちゅうです。

コロナで図書館が閉まって、しばらく読書しなかったんですが、読書を再開したら、自然と書きたいものが浮かんできました。読書をする、ということでしょうか。

 

*ずばり、この一作には自信がある/我ながら好きという自作を教えてください。

私の、いいねが1番多かった140字小説は、30前後のいいねをいただいたものです。4作品ありますが、その中の1作「狐街」かなぁ。

是非、読んでみて下さいませ!

 

*最近のおすすめ作品を教えてください(小説から映画まで、なんでもOK)

去年(最近じゃない?)『トルストイの民話』を読みました。

すごく考えさせられる名作です。トルストイの他の小説は読んだことないんですが(お恥ずかしい)、さすがビッグネームだと感じました。

 

<ご回答、ありがとうございました!>

 

*紬メモ

・「狐街」、設定もお話もすてきだし、なにより「狐街」という響きがもうとても良いです。好きです。(告白)

・150字詰漢字練習帳というのがあるんですね! 手書きで書くとまた違う雰囲気の物語が書けそう。試してみようかなあ。

・読書をすることで書きたいことが浮かんでくるの、とてもよくわかります。インプットって大事ですよねえ。忘れがちだけど。しみじみ

・お恥ずかしながらわたしも大物や古典ほど読みそびれているので、『トルストイの移民話』チェックしてみます。

 

【インタビュー】マメさん、あなたの書く理由を教えてください。

こんばんは、紬です。

 

今回はちょっと趣向を変えて、書き手さんのインタビューをお届けします。

 

ふとした思いつきで始まったこの企画、いざ勇気を出してやってみたらとても面白く、自分のためにもなるインタビューでした。

 

第一弾は、マメさん

noteで短編小説を発表されています。

少し不思議で愛らしい物語と、読んでいて心地の良い文体がクセになる、わたしの大好きな書き手さんです。

note.com

 

ぶしつけなお願いにも関わらず、丁寧にインタビューに答えてくださいました。

どうぞお読みください。

 

*創作を始めたきっかけはなんですか?

明確なきっかけらしきものはありませんが、もともと私には、言葉を上手く適切に操れるようになりたいという欲求があり、それが高じて小説を書くに至りました。

 

*創作するうえで心がけていることはなんですか?

書き始める前に、主題を明確にしておくことです。

最初にしっかりと芯を定め固定しておかないと、途中で何を書けばいいか分からなくなるんです。自分が書きたいものは何なのかを決めておかないと、途中で迷子になったり挫折したりしちゃいます。

 

*どんなときに「楽しい」「書いてて良かった」または「つらい」「もう書くのやめたい」と思いますか?

やっぱり、読んでくださったかたに感想をいただいたときが嬉しいです。

あと、ぴったりくる表現、しっくりくる表現を思いついたとき。それと、書く過程で、普段は隠れている自分の心を発見したり、再確認できたとき。

逆に、ストーリーを思い付かないときは、書くのをやめたくなります。

そもそも、私が書く動機は、ストーリーの構成よりも言語化に比重があるので、ストーリー展開を考える苦労は、できればしたくありません。笑

 

*書くのをやめたくなったことがある場合、どんなふうに気持ちを立て直しますか?

書くのをやめ、読んだり観たり食べたり眠ったり歩いたりします。

つまり普通に生活し、創作欲求が再び湧いてくるのを待ちます。

 

*ずばり、この一作には自信がある/我ながら好きという自作を教えてください。

トナカイにサンタクロースの代理を依頼された』です。

短い小説ですが、エンタメ作品としてよくまとまっていると自負しています(伏線の回収とか、キャラクターの個性とか)。それに、私らしさが詰まった小説だとも思います。複数人の視点から語る構成とか、コミカルな文体とか、伏線の張り方とか。

 

*最近のおすすめ作品を教えてください(小説から映画まで、なんでもOK)

江國香織の新刊『去年の雪』です。

私は江國香織のファンなのですが、その贔屓目を抜くにしても、この小説はすごくいいです。すごく大勢の人物が登場し、それぞれの日常がほんの一瞬だけ描かれます。幾つもの物語を同時に読んだようなお得感が満載です。

 

<ご回答、ありがとうございました!>

 

*紬メモ

・『トナカイにサンタクロースの代理を依頼された』は読むと気持ちがほぐれるお話なのでとってもおすすめです。(私は鳩山さん推し)

・「ぴったりくる表現、しっくりくる表現」、見つけられるとうれしいですよね。自分の中の宝物を見つけた気持ちになります。

・「主題を決める」、すぐにでも見習いたいです。すぐブレるので……。笑

江國香織さん、いいですよね……!『去年の雪』、さっそく読まねば。

 

 

 

140字小説を一年間続けてみてわかったこと。

ちょっと遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

紬です。
 

140字小説を毎日書いてみよう!

と思い立ってから、ついに1年たちました。

 
1日(ほぼ)140字という短文にしても、飽き性の自分としては本当によくやったな~という気分です。
そんな頑張ったアカウントはこちら
 
1年続けてみて、思ったことをざくっと書いていこうと思います。
 
※書き始めた経緯はこちらからどうぞ。
 
1.意外とネタがつきない
前回の記事にも書きましたが、日常の描写が好きなのでなんとなく過ごしているだけでもネタはあちこちに転がってました。
 
気温、湿度、空の色、季節の変化、おいしかったご飯や飲み物、友人とのちょっとしたやりとり、ゆううつな心模様、特異な妄想などなど。
 
日ごろから細かく物事を見すぎ&考えすぎな性質が悩みだったりするのですが、
ここではそのコンプレックスが大活躍してくれたな、と思いました。
 
2.正直、めんどくさい時もあった
もう書けない、時間がない、書く元気がないという
「書きたくない」と思う時はしょっちゅうありました。
ええ。しょっちゅうです……。
 
でもそれはけっこう衝動的なもので「やめたい」と思うことはなかったかな。
 
そんなときどうしていたか、というと3番に続きます。
 
3.とりあえず書き始めること
「めんどくさい」という以外に、ぼんやりとネタはあるけど、どう書こうか、うまく書けるかな~と思う日も多かったです。
単に書く元気がないときとかも。
 
そんなときは「とりあえず書き始める」こと。
すると、とにかくなにかしら文章はでてきました。
 
あらゆる場所でいわれているこの「まず、やってみる」はここでも有効でした。
 
ただ、わかってるけど、その「まず」までが長いんですよね……。(遠い目)
 
4.リアクションがなによりの励み
まずこのチャレンジをはじめるにあたり
「続けることが第一」「周囲の反応は気にしない」を第一においてました。
 
でも、やっぱり、フォロワーの皆様の反応はとてつもなくうれしかったです。(大声)
RTやいいねだけでなく、ときにはコメントで感想をいただくことなんかもあって、
自分の人生でこんな日がくるとは……! という気持ちに浸れました。
 
あらためて、いつも本当にありがとうございます。
そして日々、皆様のすてきな言葉綴りに癒されています。
 
 
5.ここまで続くということは……
 
これは今回のチャレンジの中で一番の収穫でしたが、ここまで続くということはやっぱり文章を書くこと・関わることが好きなんだな、と体感したこと。
 
これまでも自覚はありましたが、それが明確になった手ごたえがあります。
明確な目標を掲げるのが苦手で、ぼんやりと生きている自分としてはこれはけっこうすごいことでした。
 
今後の自分の生き方のひとつの指標になりそうです。
 
ここまでブログを読んでくださったあなたのおかげでもあります。
 
あまり刺激も特徴もない短文書きですが、
今後ともぜひどうぞよろしくお願いいたします。
 
(仕事の挨拶みたいになってしまった)
 

<このエントリは他ブログから移管したものです。元エントリは2020年1月10日にアップしました>

140字小説を一ヶ月続けてみてわかったこと。


こんばんは、紬と申します。

 

小説や活字をこよなく愛し、

「自分でも書いてみたい、仕事にしてみたい」

と、ぼんやり思っている者です。笑

 

好きな作家は津村記久子恩田陸村上春樹、梨木果歩……

あげきれませんが、たくさんいます。

 

さて、ここ1ヶ月ほど、

「毎日140字小説を書いてみよう」プロジェクトをやっていました。

1人で。こつこつと。

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、

140字小説とはその名の通り、

ツイッターの文字数制限である140字で超短編小説を書くことです。

こんな賞が催されていたこともあった模様。

【結果発表】第二回140字小説大賞 - あとーすログ

 

なぜそんな無茶なことをしだしたのか?

背景をご説明します。

 

まず私の悩みとして

 

・飽き性で困っている

(好奇心旺盛なのだが、新しい趣味に数か月で飽き、また別のことを始める)

活字中毒で、自分でもなにかしら文章を書きたいのに、長いものが書けない

(文章を書こうとすると長いものが求められる傾向がある、気がしている)

 

というものがありました。

 

さりげなくずっと悩んでいたこのふたつ。

そろそろなんとか解消したい! と

うんぬんとぼんやり悩むこと数か月。

 

飽き性克服のために読んだ『没頭力』という本からも

ヒントをもらったりして、

なんとかかんとか自分の長所を掘り出し、

じゃあどうしたらいいか、を考えてみました。

 

<長所>

・ブランクはあっても、読むことと書くことはずっと好き

・短編なら短時間でばばばっと書くことができる(量産ができる)

・風景や日常描写が好きなので、ネタはそこかしこに落ちている

・褒められるとばかみたいにやる気が出る

 

<じゃあどうするか>

Twitterの140字小説なら毎日かけそうだし、リアクションもわかりやすそう

・飽き性克服にもなりそう

一石二鳥だ! よし、やってみよう!

 

となったわけです。

 

こんな流れで作ったアカウントがこちら↓

https://twitter.com/novel140tumugi

フォローリムーブご自由に。

 

はじめたのが11月21日。

無事昨日で1ヶ月たったので、

ブログで感想を書いてみようと思った次第です。

 

それではどうぞ。

 

まず、書くときに意識したこと

自分が書きたいことを書く

文章に限らずですが、

性格的に「ウケるものによせる」傾向があり、

ほっておくと他の方の人気作を勉強し、

こういう作風がいいのかな? とやりだします。

 

はい、こざかしいですね。

 

今回はそれは一切排除し、

「自分がいいとおもったもの、書きたいもの」

に集中するようにしました。

 

規模は意識しない

せっかくならいろんなひとに見てもらいたい!

ほめてもらいたい!

何かを作るうえで、もちろんこういう欲求があります。

が、今回はそれも横に置きました。

 

あまり派手なことをしたりして注目を集めても疲れるし、

そこに焦点をあてるとすぐ気持ちがぶれるからです。

 

小規模でもいい、とにかく地道に続けよう。

その精神を貫き通しました。

 

おかげで楽しかったです。

 

全体をとおして

いいねやリツイートなどのリアクションははげみになる

小規模でいい、とかっこつけながらも

やはり見てくれる方がいるのはめちゃめちゃうれしかったです。

1個のいいねでテンションがすごくあがる。下手すると泣く。

いや本当にありがとうございます。

 

切り取る場面が細かいほど、文章力と着眼点が求められる

居酒屋のなかでことこと音をたてている鍋だとか、

清流の上に落ちていく枯葉だとか、

荷物を待っているときのドキドキ感だとか、

こういう細かい題材が大好き。

 

大好きなんですが、派手さがない分、

けっこう本気出さないと難しかったです。

いや、本気出しても難しかったです。 

 

文章そのものについて

「なにげない」風景のなかにある物語を「控えめに」描くのが一番好き

こんなシンプルな自分の嗜好をしみじみ実感できました。あとは以下。

 

・夕暮れからそれ以降の時間帯がやたら好き

・夕暮れの描写も好き。グラデーションを使いたがる。

・料理やらお風呂やら、日常がもたらすあたたかさも好き

・日常のなかに「幸福」を浮かび上がらせたくなる

 

心の折れ具合 ~やっぱり毎日は大変だった~

・1週間を過ぎたころからややだれる

これ以降定期的に心が折れるようになる

 

・21日目あたりから本格的にだれる

でも不思議とやめようとはおもわなかった。

 

・23日目から新しい作風にチャレンジ

会話劇や心情描写に「むずかしい……」となる。折れる。

 

・29日目、ネタ切れ。友人からネタをもらう

というか、何気ない発言からヒントをもらう

 

・31日目、基本に戻って風景からの妄想描写。楽しい。

反応がいいほうだった。うれしい。

 

これから

けっこう楽しかったので、まだまだ続ける気でいます。

 

毎日のなかにひとつフックというか、

習慣が増えるのが癖になった。

それが好きなこと(文章を書く)だったのでなおさらですね。

 

書く時間を決めるとか、

テーマを固定してみるとか、

余裕がでてきたらいろいろやってみたいこともあります。

 

末永くお付き合いいただけると嬉しいです。

 

それでは。




<このエントリは他ブログから移管したものです。元エントリは2018年12月21日にアップしました>